あいちゃんの★世の中には色々な性癖がありすぎて異世界で異世界

異世界モノ小説書いているお(*‘ω‘ *)連載するお('ω')

世の中には 5話予定 「胸熱! 」

一話はこちらから('ω')

 

aitamada.hateblo.jp

 

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街までの道中、所々【薬草】といわれる草を積むことができた。
この薬草はとても不思議な物で、そのまますり潰して飲むだけで軽度の痛み止め、解毒作用、傷口に塗れば止血もできるとても有用なものらしい。
アンドラはとても目ざとく薬草を見つけることができる。
その辺の草との違いは確かにあるのだが、よく見なければわからないほどの違いだ。

「陽介、ほらそこ、あそことそこ!」 

アンドラに出される指示に素直にしたがって薬草を集めていく。

しかし・・・・・・

もうスーツのポケットは薬草でパンパンだ。
染みになってんじゃないのこれ・・・
よつばもすでにポケットはいっぱいなのか、両手に薬草を鷲掴みしている。

「けっこう取れたね、街についたら売れるから、そっから貸しを返してね♡ 」

そういうことか・・・・・・

まったく金を持っていない俺達に配慮してくれているんだろう。
どれくらいの金を要求されるかはわからないが、まさか全部は取らないだろう。
全部よこせ! とか言い出したらせめて乳を揉ませてもらう交渉をしよう。

まぁなかなか優しいところあるじゃないか。
乳だけの女じゃないな。

「いろいろと聞きたいことがあるんだけど・・・」

俺は気になっていたことを様々質問した。
それにしても質問をする度に 貸し一、 貸し二、 とどんどん借りが増えてしまったが情報はどうしても必要だ。
もはや借りは三十くらいになっているし、アンドラもどうせ忘れてるだろ。

アンドラの話をまとめると

あの小屋は休憩スポットらしい。
昔は使う人も多かったようだが最近では森の生態系が変わりあまり使う人はいなくなったらしい。
今回はあの角狼の角が必要でラッシュと一緒に来たようだ。

日本のことを聞いてみるも、【日本】と呼ばれる国は聞いたことがない。

携帯電話、車、飛行機、バイク、といったような日本社会では普通にあるものが名前すら聞いたことがない。

ここまでの話をまとめると、どうやらここは俺達の住んでいた地球、日本ではなさそうだ。

そして極めつけが。


【魔法】 という力があるらしい。


本当にあるとしたら? 魔法が使えるだなんて夢のようだ。
散々これまでゲームの中で使ってきた魔法。
派手なエフェクトで辺り一面を爆風で消し飛ばす魔法も自分も使ってみたい!
それからそれから!!

なんといっても 魅了魔法!! 気になる女子は全員俺に惚れてすぐに休憩できるところに行きたがる魔法だ。

魔法が本当にあるとしたらぜひ一度見たいし使いたいよな。

「魔法? そんなものがあるの? さすがにそれはないでしょ 」

半信半疑のまま俺はアンドラに言い放ったがアンドラは「見てなよ?」といったかと思うと俺に手をかざし


『 私の魔力を糧としここに具現してみせよ! アクア! 』

呪文!? アンドラのかざした手から俺に向かって勢いよく水が噴き出す。

「水!? 」


俺は飲んだ。

とにか飲んだ。

飲めるのか確認もしていないが喉が渇いていたのだ。

アンドラから出ている水だと思うといくらでも飲める。


「飲んでる!? 喉乾いてたなら言えばよかったのに!」 


よつばが羨ましそうにこちらを見てる。


「よつばも濡れ濡れのくちゅくちゅにしてやってください!」

「え!? 飲めるだけでいいですから!! 少しだけください!! あと先輩その言い方すごくイヤ!! 」


この水は調整できるのか、アンドラは自分の荷物から小さな鍋、スキレットっていうのか?
小鍋に水を入れるとそれをよつばに渡していた。


「先輩、本当に魔法がある世界なんですね……」

「うん、これはさすがにびっくりするわ・・・ けどこれで完全に元の世界とは違うってわかちゃったよね。」

よつばもそれに気づいたのか複雑な表情をしている。
こうなると【日本に帰る】のではなく、【元の世界に帰る】となりハードルがとんでもなく上がった気がする。

便器にでも座ってきばっていればそのうち帰れそうな気もしないでもないが、とにかくまずはこの世界で生活できるようにしよう。


「魔法はさ、人ぞれぞれ適正ってもんがあるのよ。私は水ね。 そっちのラッシュは土、らしいけど魔力が少ないからたいしたものは使えないみたいよ。」

「適正? どんな種類があるんですか?」

「あたしもそんなに詳しいってほどでもないんだけどさ。  火 水 風 土 光 闇 が基本らしいけど、他にも呪術とか付与とかけっこう色々あるみたいよ」

「せっかく魔法が使えるのにそんなに適当なんですか? 」

「適正があって魔法が使えても魔力がないと使いこなせないからね。その辺は街についたら調べれるよ。調べてみたらいいんじゃない? 」

おおおお!? 俺も魔法使えるってこと!? そういえばこの世界にきてから絶大な力が宿ったかのような雰囲気を感じないでもない。 荒ぶる力が俺の中に渦巻いているのをギンギンに感じる!!ような気もする。

あらゆる魔物を一撃で消し飛ばし全ての攻撃を無効化する障壁を張る。
出会う女子は片っ端から俺に惚れざるを得ない。

伝説の魔法を使いこなし賢者とか大魔導士とか呼ばれちゃうわけだ。
大魔導士の俺様にかかればアンドラへの借りなんてあっという間に返せそうだし近いうちに乳も揉めるだろう。

異世界チョロい。

こっちの世界で英雄として脱童貞を目指し第八婦人くらいまで娶るのもいいな。
よつばも希望するならその中の何番目かに入れてやらんでもない。


「先輩・・・・ なにか気持ち悪い事考えてる顔してますよ・・・・ 」

「いや、俺とかたぶん大魔法使いじゃん? 国を救う英雄系じゃん? 伝説の勇者とかじゃん? 」

「は・・・・・・ はぁ。そうなんですか?」

「だから今ここにいる、みたいな。 わかるわぁ。 」


ほんとわかるわぁ。 自分で納得しているとよつばは俺と会話する気を無くしたのか


アンドラさん、あとどれくらいでつきそうですか?」

「だいぶきたから、もう三十分もあればつくと思うよ」


森を抜けると街までの道があった。車輪の後か? 道には車輪の後がついている。
車はないようだが馬車くらいはあるのか?

アンドラ達が角狼を狩りながら進んできたおかげで帰り道は平和だ。

そうこうしているうちにエアロの街が見えてきた。
あまり高くはないが、2メートルくらいの石の塀で街全体が囲われている。
外敵から街を守る必要があるってことだろうが、とにかくこれでなんとか一安心できそうだ。
街並みはまさに中世ヨーロッパ。
石を中心に壁が作られてあり部分分に木を使っている。
赤茶色の屋根が雰囲気を出している。

門には守衛がいるもののフリーパス。
特にチェックすらされなかったが、俺とよつばの恰好が珍しかったのかチラっとみられていた。
まぁ、恰好もそうだが両手に抱えた薬草も異様だろう。
リュックくらいは欲しいものだ。


「ここまできたらもう安心だよ! 二人ともお疲れ様! その薬草処分した金額の半分で手を打とう! 」


満面の笑みでアンドラは俺達に提案してくる。
俺も特に反対するつもりはない。
命の恩人だしな。
よつばも異論はないようだ。

「それでいいですよ、本当にありがとうございます。」

「商店街行ってからギルドに行こうか、適性見て見たいんでしょ?」 

「はい!! お願いしますアンドラさん!! 」


俺はこれから始まるであろう英雄道に胸躍らせながら商店街への道を歩き始めた。