あいちゃんの★世の中には色々な性癖がありすぎて異世界で異世界

異世界モノ小説書いているお(*‘ω‘ *)連載するお('ω')

世の中には 3話予定 「セ、先輩!?」

一話からはこちら('ω')

 

aitamada.hateblo.jp

 

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「セ、先輩!? 」


俺の頭をぶん殴り、抵抗する力を奪ってから凌辱しようとした犯人は見慣れた後輩、花岡よつばだった。


「よつば!? 痛すぎる!! 優しくして!? 」

「優しく!? ごめんなさい!! 先輩だってわからなくて!! 」

「いきなり撲殺しようとするとか頭おかしい! なんなの!? 女の子の日なの!? 」

「は、はああ!? セクハラ委員会に訴えますからね!? 」


顔を真っ赤にしながら怒るよつばは手に持った角材を振り上げる


「ごめんなさい!! なんでもしますから許してくださいお願いします! 」


よつばの顔は険しいが、納得してくれたのかとりあえず角材はおろした。


「ところで、よつば。 なんでここにいるの? ってかここどこ? 」

「え、そんなの知らないですよ? 気づいたらここにいたんですから! 先輩も知らないんですか!? 」

「まったくわからないよ・・・・・・」

どうやらみつばもここのことは知らないらしい。

さっきまでの怒りの表情はどこにいったのか、かなり不安そうな顔でこちらを見ている。

こりゃまいったな、、、 こんな小屋に二人きりとか、とりあえずベッドを整えたらいいの?


「とりあえず、状況を確認しようか」

「はい……」

「さっき外に出てみたんだけど、なんか森の中のような感じだった。しかもなんか角生えた狼がいたからすぐに引き返してきたよ。」

「森なんですか? 狼? 」

「うん。 すっごい森。 狼は少し離れたところにいたけど、あまり遠くないから今出るのは怖いな。今何持ってる? 携帯ある? 」

よつばは なにそれ名案! ってな顔で元気よく自分のジャケットのポケットに手を突っ込んだ

スマホは・・・・・・お店に置いてきたバッグの中です」

「携帯電話なんだから携帯しないとだめじゃん! 」

「聞いてくるってことは先輩もないんでしょ!? 」

よつばは角材を振り上げて


「わかったから!! ごめんなさい!! なんか使えるものがないか、持ち物確認してみて? 角材はポイしなさいポイ 」


よつばは訝しげ俺を睨みつけるもとりあえず角材は降ろし、自分の持ち物を確認している。

俺も自分の今の状況を確認してみると、黒のスーツ姿に革靴、シルバーのネクタイは少し緩めている。

革靴は防水仕様で雪道にも強いゴム底の革靴だ。

雨の日に硬いフロアを歩くと 『キュッキュッキュ』 と鳴る。

カツ カツ カツ カツ…… なんて靴音を軽快に響かせて同僚が歩く中、俺だけ

キュ♡ キュ♡ キュ♡ キュ♡ だ。

まるでキ〇ィちゃんの足音のようなキュートさを靴底から響かせながら歩く俺。

死にたい。

雨の日は仕事お休みにしてください死んでしまいます。

持ち物を取り出してみると、

ハンカチ ポケットティッシュ  携帯用のアルミ製靴ベラ 俺の苗字、山崎のハンコ ボールペン 

たったこれだけだ。


「俺は、これだけ。」


取り出した持ち物をこ汚いテーブルに広げみつばに見せる。


「碌なもの持ってませんね……」

お前は碌なもん持ってるんかい! 避妊具ぐらいは持ってるんだろうな!?

よつばの恰好を改めてみると、グレーのスーツ姿だ。
ジャケットに膝ちょい上のタイトスカート、襟付きの白いシャツは第二ボタンまで開けており控えめな胸元が少しだけチラリズム

セミロングの控えめな茶髪は肩に届かないあたりでくるっとパーマがかかっている。
よつば曰く 「ゆるふわ愛されパーマ♡」 らしい。
こいつの頭の中はお花畑だ。

顔は犬顔って言うのか? かわいい系に属する美人だといえる。
合コンにいたら当たり、今日のお酒はおいしく飲めるだろう。

「持ってるもの出してみて? 」

「はぁい。先輩よりいいもの持ってますよ?」

にやにやしながら一つづつテーブルに並べる


ハンカチ  ティッシュ リップ 花岡のハンコ ・・・・・・

みつばはニヤニヤしながらこちらを見ている

「なんだよ。 からの?」

「からの? ありません!!」


「ありません!! じゃねー!! ぜんぜん持ってないじゃん!! 碌なもの持ってないじゃん!!」

「リップ! リップありますよリップ!! 乾いたら潤せますもん!! 」


だめだ、これはだめな奴だ。持ち物はもういいや。
頭の中お花畑なよつばに期待しちゃだめだ。

「どういう状況でここにいたか教えて? 俺と一緒に飲んでたじゃん? 宮下さんから聞いた、衝撃的かつハイセンスな性癖の話聞いてたじゃん?」

「はい。」

「どんな話だっけ? 」

「おまわりさああああん!!! 」

「やめて!!狼ちゃんきちゃうから!!! 」


慌ててみつばの口をふさぎ落ち着かせる。


「で?俺はトイレに行ったんだけど、みつばは何してたの? 」

「私も先輩が席を立ったからトイレにいきました」

「おしっこ? おしっこ出たの? うんこ? 」


みつはは角材を持ち上げ会心の一撃を放つべく振り上げ


「待って!! 違うから!! 性的な意味じゃないから!! 」

「じゃあどういう意味ですか!!」

「全部の状況整理しなきゃ!! これは必要な事だから!! 絶対大丈夫!! 怖くない!! 痛くないよ!! 」


猜疑心全開の顔でこちらをにらんでいるみつば。

こいつここに来てからこの顔しかしてないな・・・

女の子の日か?

「俺はした!! おしっこしました!! おしっこして、湯切りしてから個室の扉開けたらここよ? そこにある左の扉から出てきたみたいだよ。 よつばは? 」

胸熱。

合法的に女性の排泄事情を聞き辱めることができるなんてこの為に俺はこんなわけのわからない所にきたのではないだろうか。

全身を震わせ顔を真っ赤にするほど恥ずかしがっているよつばを見ていると充実感がハンパない。


「うんちなんてしません!! おしっこもしません!! ちょっと疲れたから座って休憩して、出てきたらその右側の扉の中でした!! バカアホ!! 」

「なるほど、状況はとりあえず同じようだね。 となると……」

もう一度座りションでもすれば元の場所に戻れるのか?
みつばと同時に座りションするのが必要?
とりあえずみつばの排泄後の確認が必要だ。

「とりあえずお前がでてきた部屋入ってみようか。」

「中にはさらにもう1個扉があって、私はそこから出てきました。 出たら物音がしたので怖くてフリーズしていたら誰かが外に出る音が聞こえて。 それが先輩だったんですね。 」

「なるほど、そういうことか。確認してみよう」

みつばが出てきた扉を開けてみると、俺がいた便所よりも広く、六畳程の部屋にもう一つ扉があった。
ここは物置なのか、錆びたナタ、小さい木槌、数本の角材、縄、刃渡り20センチほどの両刃の短剣がある。
よつばが出てきたという扉も開けてみたが、そこには残念なことによつばの落とし物も何もなかった。


「うーん。 この小屋を作った時のあまりかな? 道具はあるようだけど、とりあえず護身用に持っておこう。
 みつば、何がいい? 」

「え!? どれも嫌ですよ、私この角材でいいです。 」


みつばは今持っているバット程の角材を気に入っているようだ。


「じゃあ俺はこの短剣と、同じように角材にしよう。 その角材の先尖らせておかない? 」

「そうですね…… 狼いるんですもんね……」


今の状況を把握し始めたよつばは恐怖を感じているようだがかけられる言葉もない。

せめてやることを明示して少しでも気を紛らわしてあげることくらいしかできない。


「まずは食料、飲み物の確保だね。 近くの街? 人が住んでいるところを探したいね」

「ここにいたら誰か来るんじゃないですか?」

「この埃みて、もうかなりの日数人が来てないでしょ。それまでに餓死しちゃうよ? 」

「ですよね……」


唯一幸運だったといえるのは飲み会の最中だったから腹が減ってない、ということだけだ。
元気なうちに水だけでも確保しておきたい。
森なら川とか沢くらいあるだろう。
川があれば身体を洗うこともできる。
ラッキースケベもあるということだ。
よつばの乳は期待できるほどではないが、見れるものなら見ておこう。

外にでる準備のため、短剣を使い角材の先を尖らせる。
無いよりマシ、かな……


「外に狼ちゃんがいたけど、このまま日が暮れていくのも怖い。少し見てこようと思うけどどうする?」

「私も一緒いきます!!」


よつばは気持ちを切り替えたのか、角材を持ち佇む姿は凛々しくも見える。

俺は外へ出る扉を開けると


「グルルルルル………」


そこには狼ちゃんがいた。



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続く('ω')